仕上げ刀の研ぎ方

  • 投稿カテゴリー:はんこ
  • 投稿の最終変更日:2024年11月1日

令和6年度後期技能検定で印章彫刻職種が3年ぶりに実施される。
今年は群馬県でも検定を受ける人がいるので群馬独自の講習会を開催することになった。
2級は仕上げだけなので講習生には仕上げ刀の研ぎ方を覚えてもらいたい。
段取り八分つまり刃物が研げれば八割方合格といえよう。

必要な道具
荒砥石
角度を決める段階で使う、今回は先人の道具があったので省略。
中砥石
キング砥石 #1000が安価ではんこ以外にも使えて便利。2本用意し、砥石同士で擦って平らにしながら使う。ダイヤモンドは含水の手間や平面を気にしなくていいので便利だが角度にシビア。
仕上げ砥石
硬い砥石のほうが切れ味が出るが研ぐのが難しい。中砥石のダイヤモンドとアルミナ(キング砥石)の違いと同じ理屈だと思われる。
名倉砥石
仕上げ砥石の上で擦って研ぎ汁を作ってそれを使って研ぐ。平面にするための石ではない。良い説明を見つけたのでリンク

中砥石、足の角度に注目、机に対して斜めに座り長いストロークで研ぐ、ちまちま研ぐと角度が決まらない。
仕上げ研ぎは名倉砥石で研ぎ汁を作ってから行う、姿勢は中砥石と同様。
刃先が白くなっているが最後に角度を付けて数回擦ると消える。
裏は平らに研ぐのだが刃先に向かって気持ち傾斜するように研ぎ、表と研ぎ目が合うようにする。
裏は平面でなければならないが、表と同様に刃先が白く見えるようなら少しだけ角度を付けて擦ると良い。

表も裏も力を入れすぎると刃物がたわんで逆に刃先が浮いてくる。弱い力だと今度は角度が決まらない。ジレンマだがまず角度が安定するまでは強めに研ぎ、面が広くなったら弱い力でかつ気持ち刃先に重心を乗せるように研ぐと良い。

コメントを残す